vol.20

冬耳 

fuyuj

ステップは奇妙なままでいい

– statement −

私の作品は色と形による色面構成を主体としたものです。絵の具は原色や蛍光色のような彩度の高い色を好んで用いており、配色もまた鮮やかな組み合わせによるビビッドな視覚効果を意識しています。形は単純なストロークのような線や幾何学的或いは不定形なフォルムといった抽象性の強いものから、風景や植物、臓器のような具象的なものまで様々です。色彩を落とし込んだこれらの無機的・有機的なフォルムやストロークの多重構造により画面が構成されています。
私たちの価値観は経験や既成観念、環境や土着の文化など様々な要因から形成されています。絵画作品の表層に現出する視覚情報は、そのような個人的、主観的なフィルターを通すことにより観る人それぞれに様々な感覚を想起させるでしょう。ではこのような価値観を踏まえずに作品と対峙した時、私たちは色や形、その組み合わせに何を感じるのでしょうか?
近年は特に”人と自然の共生”をテーマとし、私が生まれ育った日本に古くから育組まれてきた自然観や原始信仰とそこから派生した様々なイメージを源泉として制作に取り組んでいます。文明の発展は社会を拡大させ、様々な思想や価値観を生み出して来ました。国境や人種の違い、宗教観、その有り様はとても複雑で多様性に富んでいます。もしそれらの垣根を超えたところに、ある種の共通感覚のようなものがあるならば、それは根源的に人の心を揺り動かす何かなのではないでしょうか。それは時には”美しさ”として敬われ、時には”畏怖”として崇められ古来より世界に存在したと思います。
私の中には日本的な考えや価値観が根付いています。が、その深く核となる部分に潜むどんな人種や時代の人にも伝わるリアリティを伴った存在を描きたいと思っています。私はその手がかりが「人と自然の共生」の中に沈んでいるのではないかと考えています。それは時には絶対的なものとして、またある時には親しみを感じる身近なものとして世界のあらゆるところに存在するべきもののはずです。

展示期間
2023/06/10 (Sat) - 2023/07/02 (Sun)

Saturday,June 10,2023 - Sunday,July 02,2023

Profile

プロフィール

冬耳 

profile
1976 京都府生まれ
1999 龍谷大学経済学部卒業
2001 大阪美術専門学校美術工芸学科絵画専攻卒業
2002 ”冬耳”名義で作家活動を始める

solo
2022 「colorful」(Spectrum Art Gallery & Lab / 大阪)
2019 「where anyone can reach」(RBTXCO studio / 大阪)
2018 「物語は風になる」(OUT of PLACE / 奈良)
2016 「ドアを開けてよ」(AIR南山城村 / 京都)
2015 「from depth」(2kw gallery / 大阪)
2014 「ミドリの光、アイイロの森」(gallery near / 京都)
2013 「回転」(GALERIE ASHIYA SCHULE / 兵庫)
2011 「エスケープ フロム イリュージョン」(gallery neutron tokyo / 東京)
2010 「the world dripping after dreams」(2kw58 gallery / 大阪)
2009 「a little distance」(Gallery Den / 大阪)
「夢中でジャーニー」(gallery neutron tokyo / 東京)
「ホシノオト」(gallery neutron / 京都)
2008 「ふゆゆゆゆゆゆゆめうつつ」(Five mansion gallery deem / 兵庫)  
「the Room」(ギャラリー白3 / 大阪)
2007 「flesh cluster」(gallery neutron / 京都)
2006 「遊泳 in the air」 (ギャラリー白&白3 / 大阪)
2005 「untitled」(元麻布ギャラリー / 東京)
2004 「in a flash」(ギャラリーそわか / 京都)
「white, red, rhythm」(ギャラリー白 / 大阪)
「やわらかい膜につつまれて」(Gallery Den / 大阪)
2003 「clear scene」(TOR GALLERY / 兵庫)
「visible rays」(ギャラリー白3 / 大阪)
2002 「natural diary」(CASO / 大阪)

group show & art fair
2023 「ART FAIR TOKYO」(東京国際フォーラム / 東京)
2022 「チャリティーオークション展」(‘18~’21)(+1 art / 大阪)
   「みかのはら〜と」(やぎや / 京都)
   「HOSPITAL ART 」(’19,’18)(江之子島文化芸術創造センター / 大阪)
   「冬耳×タイ・テツヤ –未知との遭遇–」(2kw gallery / 滋賀)
2021 「A bientôt じゃ、またね。」(Gallery OUT of PLACE TOKIO / 東京)
「冬耳・森 茜 二人展 − 世界は虹に溶けてゆく −」(+1 art / 大阪)
2020 「公然秘密基地」(Anatomy of Hearing LUCUA OSAKA /大阪)
「3331 Art Fair 2020」(3331 Arts Chiyoda / 東京)
「とおのおと」(当尾の郷会館 / 京都)
2019 「Chemical Reactions 4」(Space 31 / 兵庫)
「ART BUSAN 2019」(釜山 / 韓国)
「Asia Contemporary Art Show Spring 2019 Edition」(’17)(Conrad Hong Kong / 香港)
2018 「OSAKA ART FES 2018」(阪神百貨店 / 大阪)
「Materials & Expression」(Space31 / 兵庫)
「ザムザ2018~虫によせて~」(HRD Fine Art / 京都)
2017 「学園前アートフェスタ2017 -メメント・森-」(淺沼記念館 / 奈良)
   「Big Sensation」(gallery Den mym & AIR南山城村 / 京都)
2016 「2kw gallery」(2kw gallery & 2kw58 gallery / 大阪 )
「公州国際芸術祭」(大田/韓国)
   「11+29 BISEN 創立35周年記念・教員+卒業生作品展」(大阪美術専門学校/大阪)
   「寺島みどり・冬耳 二人展 -ヤミ-」(HRD Fine Art/京都)
2015 「liquid section」(2kw gallery / 大阪 )
「高尾小フェス」(’12,’13) (旧高尾小学校 / 京都)
2014 「TAKE OUT ART !」(gallery near / 京都)
「GOLDEN COMPETITION 2014」(ARTCOURT Gallery / 大阪)
2013 「MAX PAINTING」(’12) (ギャラリー白 & 白3 / 大阪)
「《ワタシ》と《セカイ》 現代の絵画と映像 ~ 視覚表現の旗手たち ~」 (阪急うめだ本店 / 大阪)
2012 「 Somewhere in nowhere ~どこでもないどこか~ 三尾あすか&三尾あづち 双子の姉妹展 2012 with friends」(gallery neutron tokyo / 東京) 
「~うつくしきもの~ ミニアチュールの魅力展 -Beautiful things- the charming miniature exhibition」(大阪三越伊勢丹 / 大阪)
2011 「VISUAL SENSATION vol.4」(Gallery Den / 京都)
「VOCA ’11」(上野の森美術館 / 東京)
「2kw変電所計画 series-1」(2kw gallery & 2kw58 gallery / 大阪)
「ART SAN DIEGO 2011」(’10) (サンディエゴ / アメリカ)
2010 「ニュートロン東京G.W.特別企画展『富士山展』」 (gallery neutron tokyo / 東京)
「JAMIN - 2」(’09) (Esprit Nouveau Gallery / 岡山)
2009 「ART OSAKA」(堂島ホテル / 大阪)
「ニュートロン東京年末特別企画展『星に願いを』」(gallery neutron tokyo / 東京)
「ニュートロン京都冬の企画展『It' a small world』」(gallery neutron / 京都)
2008 「イメージの輪郭」(ギャラリー白 / 大阪)
「Fine Edge - EXHIBITION of SMALL WORKS -」(’03) (Esprit Nouveau Gallery / 岡山)
「Kunst Kraft Kulub group show」(’03,’05,’06,’07) (ギャラリー白 & 白3 / 大阪)
2007 「’07 コンプロジェクト vol.2 大地の詩」(ギャラリーComp / 大阪)
「melting pool」(ギャラリー白3 / 大阪)
「架空通信 百花繚乱展」(兵庫県立美術館 / 兵庫)
「新龍展 -depatures-」(瀧川画廊 / 大阪)
2006 「15 少年漂流記」(大阪府立現代美術センター / 大阪)
「gallerism 2006 - 現場だ! -」(大阪府立現代美術センター / 大阪)
「絵画を見る 2004/1」(’04,’05) (ギャラリー白3 / 大阪)
2005 「音と音楽にまつわる展覧会」(ギャラリーR・P / 大阪)
2002 「ノーマーク Part1」(ギャラリー千 / 大阪)
2001 「PEP ART - 未完成な感声 -」(Gallery Den / 大阪)

prize
2014 「ゴールデンコンペティション 2014」 入賞
2011 「VOCA’11」 入選

live painting
2019 RBTXCO 13th Anniversary collaboration with MOYA (RBTxCO studio / 大阪)
2018 SCRAP ARCS collaboration with MOYA (RBTxCO studio / 大阪)
2012 neutron night "2" (UrBANGUILD / 京都)
2007 Hair show ムテキング produced by physio (WORLD / 京都)

textile
2015 SS 「砂のクジラ団」
2012 SS 「SEIGI-NO-MIKATA」
2010 -’11 AW 「MEXICO」
*RBTxCO(https://www.rbtxco.com)とのコラボレーション企画

mural
2021 民宿げんたろう屋(野沢温泉村 / 長野)
2019 RBTxCO studio(大阪)

Other works

他作品

  • 雀のアンタッチャブル

  • 流星を飲み込む愛

  • ロマンチックは鳴り止まない

  • 恋するプラナリア

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